子供がアレルギーになるかもしれない。
だから、食事制限をしよう。
そんな風に考えて、色々なものを食べずに制限をされていませんでしょうか?
アレルギーになりそうなものを除去しても関係ないというエビデンス
現在のところ、授乳中のお母さんが食事制限しても、赤ちゃんがアレルギー疾患をおこす率は変わらないと考えられています。
授乳中はバランスのよい食事をとることが大切であり、栄養素の不足が生じないようにしましょう。
欧米の小児アレルギー学会も授乳中の食物制限を勧めていません。
引用元:http://www.otomo-clinic.net/original8.html
全てを物語っていますよね。
一生懸命に親ががんばったとしても、それはあまり意味がないんですよ。
ですから、母乳中は積極的に、アレルギーになるかもという心配はせずに、食べるものを食べてくださいね。
ただしすでにアレルギー症状があるときは気をつけていただきたい
しかし、すでに食物アレルギーをもつ赤ちゃんには、母乳中のごく微量なアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)が慢性的な湿疹の原因となることもあります。
ご自分で判断なさらずに、医師に相談して下さい。
引用元:http://www.otomo-clinic.net/original8.html
すでに発症している場合は、気をつける必要があります。
ただ、どれくらいのアレルギーなのかということは自分で判断することが難しいので、皮膚科専門医、アレルギー専門医がいらっしゃる病院やクリニックで診断を受けるのがベストだと思います。
「小児科じゃダメなの?」と思われるかもしれませんが、できれば、小児科+アレルギー(アレルギー専門医がベスト)が、いちばん確実だと思います。
現にうちの娘は、アレルギー症状が『小児科+アレルギー(専門医が院長)』のクリニックで、緩和していますから、できるかぎり、専門医がいらっしゃるところを受診されるのがいいと思います。
アレルギー専門医がいらっしゃる病院やクリニックは、こちらの皮膚科学会のサイトから検索することが可能です。
食物アレルギーは皮膚から入り込むことによって起こる
実は、食物アレルギーになるかならないかというのは、それを食べ続けたからというわけではなくて、皮膚からアレルゲンとなる食物の成分が入ることにより起こるとされているんです。
食物アレルギーは、乳幼児期に多いこことから、発症の要因は消化機能の未熟などが考えられていました。
そのため以前は母乳や胎盤を介してアレルゲンに感作されると考えられ、欧米では婦人は妊娠中や授乳中の卵やピーナッツなどの摂取を制限し、乳幼児には乳製品、卵白やピーナッツなどを与えるべきではないと考えられていました。
しかし、その後の疫学研究から、特定の食物摂取を制限しても子供の食物アレルギーは減少するどころか、むしろ増加していることが判明し、この考え方は完全に否定されました。
代わって2008年、「経皮的に食物アレルゲンに曝露されると感作が成立し、適切な量とタイミングで経口摂取された食物は、むしろ免疫寛容を誘導する」という二重抗原曝露仮説がイギリスのLackによって提唱されました。
イギリスでは新生児の入浴後に皮膚にオイルを塗る習慣がありますが、ピーナッツオイルを配合したスキンケア製品を使用すると乳児期のピーナッツアレルギーの発症が約8倍増加すると報告されています。
また、乳児湿疹やアトピー性皮膚炎に伴う皮膚のバリアー傷害もアレルゲンの感作を促進します。
引用元:http://www.hyo-med.ac.jp/department/immn/project/fa.html
皮膚のバリアー障害は、皮膚の乾燥、粉ふき、あかぎれ、落屑などの状態のことを言います。
皮膚のバリアー障害を回避するためにはどうすればいいの?
それは、皮膚をしっかり保湿することです。
顔って保湿するじゃないですか?
それとおなじで、赤ちゃんの全身をしっかり保湿してあげることが重要なんですよね。
その時に重要なのが、何で保湿をするかということかなと思います。
保湿剤って色々と種類があるじゃないですか?
その中で、どれを使うのがいいのかってことになるかなって思うんですよね。
保湿の中でエビデンスがあるのが、セラミド、ワセリン、ヘパリン類似物、尿素
乾燥した皮膚ではバリア機能障害が起こっており、アレルゲンが皮膚から侵入すること、乾燥で痒み閾値が低下するということに関するエビデンスも提示されています。
抗原侵入予防効果はセラミド>ワセリン>ヘパリン類似物>尿素
の順に弱くなることが三重大学の水谷教授らにより証明されました。
引用元:http://medical.radionikkei.jp/maruho_hifuka_pdf/maruho_hifuka-100708.pdf
セラミドが一番高いということがお分かりいただけるかと思います。
セラミドにも種類があるのでもう困ってしまった私
それならセラミドを塗れば一番確実なんだなと思ったのですが、セラミドにも種類があったんです。
ですから、一生懸命に調べました。
その結果、ヒト型セラミドが重要ということが分かったんです。
別ページに詳しくまとめてみましたので、お時間があれば読んでいただければありがたく思います。
まとめ
「アレルギー予防のために母乳は除去しないのが一般的」というよりも、エビデンス的にはしない。
ただ、すでに発症している場合は、アレルギー専門医に相談して、対策を練るべきです。
そうしないと、命にかかわることもありますから。
アレルギーを発症させないようにするためには、食事の除去よりも保湿が大切。
保湿の方法の中でも、セラミドを使ったものが一番効果的だということは証明されています。
セラミドの選び方についてなどの詳しい内容は、別のページにまとめました。
あなたのお子様のアレルギーが発症しないこと、発症していたとしても改善することを切に願います。